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小学生にとって、「どんな環境か?」は極めて重要
小学生を教えていると、学力の個人差を感じることがあります。
もちろん、中学生や高校生になれば、なお個人差は発生します。
しかし、これは小学生や中学生の頃に勉強をしたか否かという過去に原因があるケースがほとんどです。
頑張り具合や取組方がちょっとだけだっとしても、それが1年、2年と時間が経過するにつれて、
その差はどんどん広がっていくことは、想像に難くないでしょう。
かつて私が働いていた、某大手の進学塾で、中学生から小学校高学年、そして、だんだんと
小学校低学年へ力を入れていきました。
働いている当時は、小学生低年を教えるということは、とてもとても大変で、
中学生あたりの学年を教えていた方が、しっかりと伝わるし、説明もしやすいと感じていました。
「教える講師」という肩書きではなく、「教える人」「教える大人」という肩書きがふさわしい位、
勉強に関することに関わらず、様々なことを教え、躾的面が必要だったからです。
しかし、あれから10年経ち、最近になって、やっと、低学年に力を入れていた意味を少し理解できる
ようになりました。(塾の経営的面ではなく、子供の学力面で…)
人間は生まれてから、ごく一部の人を除けば、学力に関しての差などほとんどありません。
学力は先天的なものではなく、後天的なものだからです。
しかし、後天的だからこそ、小学生の間が大切なのだと思います。
幼児教育という面や脳の発達度合いという面も影響しますが、小学生の学力というのは、
「環境要因・外部要因」で差がつく感じるようになりました。
「環境要因・外部要因」というのは、もっとわかりやすく言えば、
● 学校で宿題が毎日出るか?
● 音読をさせているか?
● 算数で言えば、式を書かせているか?
● 教える側が当てずっぽうでの〇ではなく、きちんと論理的に考えているという
プロセスを経て〇だと確認しているか?
などです。
小学校は、脳がまだまだ発達途中ということもあり、子供ごとに個人差が発生します。
しかしながら、その個人差を大きくするのが、子供がおかれている環境だといえます。
これは、「接する人・接するモノ・家庭・居住地域・学校・習い事・遊び」などなど、様々なものです。
ここに、公式的なものを導きだすことは困難です。
しかし、「傾向」というのは見て取ることができると思います。
どんな環境に子どもが置かれていて、進んでほしい、実現してほしい姿などを思い描いたとき、
「今、自分のお子さんには何が足りていないのか?」を
考えてみてください。
そして、都市部であれば、自然に触れる機会をできるだけたくさん作ってください。
自然に興味を持ってほしいと思うならば、自然に触れさせてください。
都市部に住んでいて、仕事が忙しいと親が言っていて、ただ「願っているだけ」では、自然に
興味を持つことは、極めて難しいでしょう。
人間の言葉や価値観は、自分の身近な環境から影響を受けます。
とりわけ、子供であれば、なおさらです。
とてもとても小さな生活半径な子供であれば、日常から外へ出るということがなされなければ、
自然を見る機会はありません。自然を見る機会がなければ、不思議に思う機会も少ない。
「結果」には、必ず「原因」があります。
「自然に興味を持った子に育った」という結果には、
「自然に触れていた」という原因があったことは、ほぼ間違いないでしょう。
(もちろん、テレビや図鑑などが影響する場合もありますが。。。)
しっかりとした原因作りをしなければ、よい結果は出ません。
とはいえ、親がいくら願って、いい原因作り(体験活動)をしても、
それは必ずしも、狙った結果になるわけではありません。
ここが、教育の難しいところでもあります。
しかし、1つ言えることは、その体験した!という経験が、何らかの原因につながり、影響するという
ことは、間違いありません。
それは、はたまた「都道府県」の所在地を覚えるときに、役立つのか、
算数の「速さ・道のり・時間」で役立つのか、
将来の仕事観に役立つのか。
全く、確定的なことはありません。
1つのアドバイスとしては、
「一時的な環境であれば、遊び心を持って。日常的な環境であれば、よく吟味して。」
といったことを念頭に置いておくとよいと思います。
日常的な環境は、「習慣」「性格」「考え方」にじわじわ影響を与えていきます。
だからこそ、選べる環境(習い事等)であれば、よく大人の目で吟味をすべきですではないでしょうか?