中学生向け情報

10月からの内申作戦。中3は実技、中1・中2は英数を確かめる

10月からの内申作戦 中3は実技 中1・中2は英数

10月の内申作戦は、学年で変わります。中3は、残りの定期テストで「2倍で数える実技4教科」を優先します。中1・中2は、英語・数学で実力の連続性を確かめ、理科・社会・国語は勉強方法と量を試す機会として使います。

「1学期が大事」という話は事実です。ただ、10月の今、中3のご家庭にそう言われても、取り戻せない過去の話に聞こえてしまいます。そこでこの記事では、今から動ける作戦を学年別に整理します。なお、都立入試で使う内申は、中3の評定です。中1・中2の成績が、そのまま入試の点数に入るわけではありません。

10月の時点で、各学年に残っている定期テスト

学校によって違いますが、多くの中学校では、10月は2学期の中間テストが終わった時期です。中3の場合、内申に効く定期テストは、2学期の期末テスト1回が目安になります。中1・中2は、2学期の期末テストのほか、学校によっては学年末テストも残っています。

残りの回数が少ない中3ほど、「どこに力を入れるか」で結果が変わります。まずは、お子さんの学校の年間予定で、残っているテストと提出物の期限を確認してください。

中3:残り期末1回で効く、実技4教科の作戦

実技は2倍で数えます

調査書点の計算では、国語・数学・英語・社会・理科の主要5教科は評定を1倍、音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科は2倍にして合計します。これを「換算内申」と呼びます。

  • 換算内申=主要5教科の評定×1(最大25)+実技4教科の評定×2(最大40)=最大65
  • 調査書点=換算内申÷65×300

この計算だと、評定が1つ上がったときの調査書点は、主要教科でおよそ4.6点、実技教科ではおよそ9.2点上がります。残りの機会が少ない今は、同じ努力なら、2倍で数える実技の評定に向けるのがいちばん効率のよい作戦です。

今週からできる行動3つ

  1. 実技4教科の「残っている課題」を一覧にする。作品、レポート、演奏や実技テスト、提出物の期限を、教科ごとに書き出します。未提出や出し忘れをなくすことが、最初の一歩です。
  2. 実技の筆記テストに、毎日少しずつ時間をあてる。学校によっては、実技教科にも期末の筆記テストがあります。用語や要点は覚えた分だけ点につながりやすいので、直前にまとめてではなく、今日から少しずつ進めます。
  3. 授業での取り組みを、先生に見える形にする。授業での発言、ノート、道具の準備、作品への工夫など、日ごろの姿も評価の材料になります。評価の見方は学校や教科で違いますので、分からない点は先生に質問してみましょう。

主要5教科を手放してよい、という意味ではありません。期末テストに向けて主要教科も進めながら、「実技を落とさない」ことを軸に置く、という考え方です。

中1・中2:英数で実力を確かめ、理社国で勉強の仕方を試す

中1・中2の成績は、都立入試の点数には直接入りません。だからこそ、定期テストを「入試の点数」ではなく、「来年に向けた確認の場」として使うのが現実的です。

英語・数学:連続性を確かめる

英語と数学は、前の学年の内容の上に次の内容が積み重なる教科です。たとえば数学では、中1の正負の数や文字式があいまいなまま進むと、中3の二次方程式や関数で行き詰まりやすくなります。英語も、中1・中2の文法や単語が土台です。

定期テストでは、点数だけでなく、間違えた問題を見てください。「その単元だけの失点」なのか、「前の学年の内容の抜け」なのか。後者であれば、今のうちにさかのぼって直せるチャンスです。

理科・社会・国語:勉強方法と量の試金石

理科・社会は、英語・数学に比べて、単元ごとの独立性が高い教科です。前の単元が分からなくても、次の単元は別の話として学び直しやすい面があります。国語は、読む力・書く力を、日ごろの学習で少しずつ育てていく教科です。

そこで、この3教科の定期テストは、「今の勉強方法と量で、どこまで点が取れるか」を試す機会として見ます。思うような点でなければ、方法と量のどちらを変えるかを考える材料になります。英数ほど積み上げに縛られないため、今は「自分に合うやり方」を探す時期と考えて大丈夫です。

来年の中3の1学期に向けて

「中3の1学期が要」という話は、事実としてよく言われます。学校によっては、中3の1学期は定期テストが期末の1回だけになる場合があり、その1回が評定に大きく関わります。

だからこそ、中1・中2の今のうちに、英数の土台と、理科・社会・国語の勉強方法を整えておくことが、来年に向けた準備になります。テストの回数や時期は学校によって違いますので、年間予定を確認しておくと、逆算して計画を立てられます。

ラボ寺子屋の取り組み

ラボ寺子屋では、内申を意識して取り組む生徒のために、次のような関わり方をしています。

  • 内申4以上の生徒、5を目指す生徒とは、レポートや記述課題を一緒に添削します
  • 土曜日は再テストの日です。同時に、1週間の中で必要な学習ができる日として開放しています

学年や教科、学校ごとの事情に合わせて、「今、何を優先するか」を一緒に整理します。

よくある質問

Q. 中3の10月からでも、内申は変えられますか?

A. 結果をお約束することはできません。ただ、残りの回数が少ない時期だからこそ、2倍で数える実技4教科の課題や提出物を漏れなく出すことは、取り組みやすい手立てのひとつです。まずは残っている課題の一覧づくりから始めてみてください。

Q. 中1・中2の成績は、都立入試にまったく関係しませんか?

A. 都立入試の内申(調査書点)に使う評定は、中3のものです。ただし、中3の評定をとるための土台は、中1・中2でつくられます。とくに英語・数学は、定期テストで実力を確かめることをおすすめします。

Q. 理科・社会・国語の点が低かったら、心配したほうがよいですか?

A. 慌てる必要はありません。勉強方法と量を見直す材料と考えてください。何を変えればよいか迷う場合は、学習相談でお気軽にお尋ねください。

まとめ:中3は実技、中1・中2は英数を確かめる

  • 都立入試の内申は、中3の評定が使われます
  • 10月の中3は、残りの期末テストで「2倍で数える実技4教科」を優先します
  • 中1・中2は、英語・数学で実力の連続性を確かめます
  • 理科・社会・国語は、勉強方法と量の試金石として見ます
  • 「中3の1学期が要」は、来年に向けた準備の話です

お子さんの学年や状況によって、今やるべきことは変わります。「うちの子の場合は、何から始めればいいのか」と迷われたら、ラボ寺子屋の体験・学習相談をご利用ください。今の学習状況を伺いながら、無理のない進め方を一緒に考えます。

執筆:小泉正太(ラボ寺子屋 代表)

出典:東京都教育委員会「都立高校の入試制度について ~令和5年度入試(前年度入試)の概要等~」16ページ(調査書点の算出:評定を1倍する国数英社理と2倍する音美保体技家、満点65点、×300÷65) https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/kyoiku/1_3(閲覧日:2026年10月7日)

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