高校見学,ブログ,中学生向け情報

【高校見学】都立高島高校

写真 2015-06-17 12 14 21

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、都立高島高校の見学する機会がありましたので、見学へ行ってきた。
ここは、昨年の生徒が1人進学している高校。
訪れる前は、「中堅の高校」「部活動が活発」というイメージでしたが、見学へ行ったことで高校内部で改革が行われているということがわかった。

改革内容については、後述するとして、校舎を1時間ほど見て回った感想を。


 【ハード面】
  •  校舎の外観や内部は一般的な都立高校という印象。とりわけキレイというわけではないが、雑然ともしていない。
  •  校舎内部はやや暗い。節電をしていたためではあったが、天気が悪かったので薄暗く感じた。
  •  校舎の敷地内に広めの吹き抜けがあり、風通しが良い。

 高校によくある、生徒ロッカーが廊下にあるためやや通路は狭く感じる

【ソフト面】
  •  とにかく生徒が、きちんと挨拶をしてくれて、好印象を持つ。
  •  制服を着崩している生徒はいない。かといって、規則が厳しいというわけではなさそう。中学校と同じ程度か!?
  •  授業はプロジェクター・PC等を積極的に使用しており、映像等のビジュアル化・IT活用を進めている。
  •  朝学習制度で、曜日によって学習内容が決まっている。成績上位者は職員質前に張出しをしている。
【授業レベル】
  • 受験を意識している様子であり、若手の先生を筆頭に、かなり実用的な教え方をしている。
  • 英語・数学・理科などの授業は生徒もかなりマジメに聞いており、良い授業という印象。教えている内容も標準的でわかりやすい。

校舎や授業を見学させてもらって、様々なことを感じましたが、大学受験を見据えた授業をしている印象。
そして、節度のある生活を送っているという印象が大きかった。

校舎や授業の見学の後、今回見学に招かれた方々は校長室にて、校長と副校長2名から学校の説明が行わた。
1時間程度でしたが、その中でわかったことがいくつかある。


●校長先生が赴任してから3年目。初年度から学校改革を行っているということ。
具体的には大学進学を希望する生徒に合わせた授業と教員とのコミュニケーションをとっている。
(授業のレベル設定は、日東駒専レベル。学内で希望者が最も多い)

●大学進学実績の半数は、指定校推薦か、AO入試等の推薦系入試。

●勉強しろ!という精神論ではなく、制度や仕組みとして、勉強をしなければ、生徒自身が損をするという工夫をしている。

●進路指導部は、大学進学を進めるため、私立大学からの推薦枠を積極的に確保するようにしている。

●大学入試を念頭において、英語教育の多角化を進めている。
(例:AETの積極的利用、JETプログラムの積極的利用、英検の会場校登録と学内受験者増加など)

●学校内で勉強合宿を長期休暇で実施。学内の教員をフル稼働させている。

●生活面では、挨拶を徹底し、学校内風紀の改善を進めた。

●学業面と部活動を連動させており、部活動メインで考えていた生徒も勉強をせざるを得ない環境を作った。

●女子生徒は大学進学希望と併せて、服飾系・医療看護系・保育系などの希望者が多いため、進路希望に応じた科目選択を間違えないように注意を払っている。


(感想)

1時間程度の説明ではあったが、学校全体として総じて様々な変化と改革を進めているということがわかった。
高校側としては、中堅どころとして生き残りやレベルの維持という面もあるとは思うが、
学業が本分であるという点を再認識しようといったところだろうか。
校長先生自身が、中堅レベルの高校からの大学受験というところを重視しているということだった。
単なる部活が盛んな高校というイメージだけでは、少子化時代に生き残れないので、
他校より魅力のある学校にするという意志を感じることができた。
学校のイメージを変える!そんな感想であった。その裏付けのように、招かれた私たち自身に対して、
高島高校のイメージという点を聞きたいという時間があったくらいだ。
見学させてもらったお礼代わりではないが、私自身のイメージと他校との比較をした場合という
意見を申し上げた。やはり、学校内部としてはだいぶ変わったという自負があったのだろうが、
中学校等や外部に対する情報発信がまだまだ少ないため、受験生・保護者・中学校側に
変革した高島高校の情報が伝わっていないという点があるだろう。
とはいえ、今回見学させてもらって、手の届きやすいレベルで大学進学を狙える学校、
風紀を乱さない高校生活を送ってほしいという家庭にとっては、選択肢になりうる学校になった
という印象だった。

(懸念点)
また、懸念される点として、来たる大学入試改革(センター試験の廃止にかかる入試の変更)によって、
大学進学者向けテストに標準を合わせるか、推薦系に使用するテストに標準を合わせるかが、ポイントに
なりそうだと感じた。現在でいうセンター試験のレベルに合わせるか、学校の定期テストレベル程度の
学力テストにレベルを合わせるかで、授業のレベル設定が変わるからだ。
おそらく、現在の方針でいえば、センター試験のレベルや一般入試に合わせた授業のレベル設定に
するのだと思う。確かに、その方がつぶしがきくという点からその方が良いと個人的には思う。
しかしながら、現在の高島高校の大学進学実績から考えるに、推薦入試に合わせた方が
高校全体としての大学進学者は増加するのではないか?と思う。
一般入試に合わせれば、学力自体は上がるかもしれないが、そこまでのレベルは必要がないという
生徒の方が現在は多数ということが言えるからだ。

高校自体の倍率を上げて、中堅を脱するという意志があるのであれば、それはアリかもしれないが、
大学進学希望者をきちんと、希望大学へ受からせていくという点から考えると、
推薦入試に必要な学力到達度テストに合わせた方が良いかもしれない。

(最後に)
今回見学していて、塾として、嬉しかったことを1つ。
昨年度の生徒が高島高校へ進学したと書いたが、その生徒がしっかり勉強を継続して結果を出していたという点だ。
現在は、塾を卒業している生徒である。その生徒が、本人も得意になった英語の単語テストで、
学年でトップ30番程度に位置しており、成績優秀者として、名前が貼りだされたのを、校舎見学中に発見した。
(高島高校は1学年320人程度なので、上位10%程度ということになる)
この名前を発見したとき、なんとも言えない嬉しさがあった。
塾で人にものを教えている間は、成績や頑張りが見えるのだが、自分たちの手を離れた子が、
しっかりと継続して自分を高め続けているというのを知ると、自分たちの存在意義があったと感じられる。

普段、なかなか私たちは達成感・満足感というのを感じることはできない職種。
こうした数少ない経験を今回することができたのが、一番の収穫だったかもしれない。
卒業生には、ぜひとも継続して、行動で後輩たちに1つの背中を見せて欲しいと思う。

写真 2015-06-17 12 14 43

RECOMMEND

お問い合わせは
お気軽にどうぞ

LINE相談
相談予約
資料請求
お仕事依頼